RSウイルス感染症の治療 [小児の発達]

RSウイルス感染症、今年は早めに流行が始まりましたが
日本では冬に流行するこの感染症、流行の本番はそろそろです。

早めの流行について記事にした際にも触れましたが
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2011-10-04
RSウイルスは風邪ウイルスとして有名で、
幼少期までにほとんどの人(2歳までにほぼ100%)が罹患する感染症ですが、
とくに乳児では重篤な症状となる事があり、注意が必要です。

乳児で入院管理が必要となる原因疾患として、最大の感染症であるとも言われています。
アメリカにはそれに言及した論文があるほどです。
"Respiratory syncytial virus-coded pediatric hospitalizations"
; Pediatric Infection Disease Journal., 2002 Jul;21(7):629-32.

入院で管理すべき要因としては、以下が考えられます。
・水分バランスのコントロール(脱水の補正)
・加湿・酸素投与
・感染拡大防止のための隔離目的
・痰の頻繁な吸引・排出を行う
・気管支拡張薬や合併細菌感染への抗生剤等の薬剤投与
・呼吸補助や人工呼吸管理のため

RSウイルスは細気管支炎・肺炎を主体とする呼吸器官の炎症を起こします。
咽頭炎などの上気道炎に対して、細気管支炎・肺炎などは下気道炎とよばれ、
痰の喀出が難しかったり加湿や吸入薬の効果が薄かったりして治療法が限られることもあり
全身管理・呼吸管理が主体となる危険性が高いようです。

また、これらの入院で管理されるこどものなかでも、
人工呼吸管理や気管支拡張薬使用、全身管理が必要となる
”重篤な”状態に陥りやすいリスク児も、研究で明らかとなっています。

リスク児は、簡単に言えば
「RSウイルス感染症の流行期に、免疫機能が低い児」といえます。
ヒトは、RSウイルスに限らずウイルスによる攻撃に対しては
体内の免疫システムによって抗体を作る事で対抗します。
免疫システムが弱いと、対抗できない、という訳ですね。

リスク児の詳細については、明日別記事で勉強したいと思います。
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