McCune-Albright症候群 [小児の発達]

今日は、骨腫瘍・骨系統疾患に関する疾患で
McCune-Albright syndromeについて、勉強します。
"マッキューンアルブライト"または"マッキュンオルブライト"と読みます。

症状として以下の3徴があるものです。

・Polyostotic typeの線維骨異形成
・内分泌異常
・cafe-au-lait spots; カフェオレ斑

McCune-Albright症候群での内分泌異常には
様々なものが含まれますが、性早熟症などが多いようです。
(以前は思春期早発症が3徴の一つとされていた位です)
また、巨人症、甲状腺機能亢進症、Cushing症候群、副甲状腺機能亢進症など
あらゆるホルモン過分泌症が報告されています。


線維骨異形成Fibrous dysplagiaは良性腫瘍の一種です。
10-20歳に発生し、肋骨や大腿骨、頭蓋骨などに発症します。
骨が変形して脆弱になりますので、骨折をし易かったり、もろかったりします。
レントゲン像ではすりガラス様の骨透亮像がみられ、一方骨硬化像も見られます。
"Shepherd crook deformity"と称されます。
良性腫瘍ですが、Monoostotic typeに比べてPolyostotic typeでは
骨格の変形が著明です。

そのPolyostotic typeの中でも、McCune-Albright症候群の場合では
骨の変形や多発の頻度が高く、スピードも早いようです。
変形が強いと荷重ができなくなったりしますし悪性転化の可能性もあり
また、疼痛が強い場合などに、手術を行う事もあります。
髄内釘など様々な手術法が選択されます。細胞内伝達機構として重要なGs蛋白のαサブユニットの異常が原因である事が分かりました。
このために内分泌器官の活性化に変異がおこり、
アデニルシクラーゼやホスフォリパーゼを抑制することなく、持続的に活性化し続けるために
骨病変、及び、内分泌の過形成やcafe-au-lait色素斑を起こしているとされています。

実際に、異形成骨やcafe-au-lait斑および内分泌器官で遺伝子発現を解析し、
Gsαをコードする遺伝子の一部に変異を認めたとの報告があります。
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