くる病、骨軟化症~症状 [医学~臨床]
くる病と骨軟化症について、前回の記事で触れました。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2010-10-4
今回は症状や所見などを勉強します。
一部復習になりますが、骨形成は以下の過程を経ます。
骨芽細胞が類骨osteoid(=骨基質)を形成→基質に石灰化が起こる
この石灰化の部分に障害があって、類骨過剰となるのが
くる病(骨端線閉鎖前)および骨軟化症(閉鎖後)です。
「くる病」では不穏などの精神症状や、下痢を来す事が多いです。
骨の異常からくる所見は様々です。
・頭→頭蓋の泉門閉鎖遅延、頭蓋ろう、
・肋骨→肋骨の骨軟骨結合部の拡大(くる病数珠と呼ばれます)
・胸郭や脊柱→横隔膜付着部(Harrison溝)の陥没、漏斗胸など
もっとも典型的なのは長管骨(四肢の骨)の所見です。
骨幹端部にある骨端線(いわゆる成長線)が分厚くなります。
これらは骨端線閉鎖前、しかも骨成長期に類骨過剰となると
骨端線のなかの石灰化層での石灰化が起こらず、軟骨中が不規則な配列で延長し
骨端線の幅が増大するせいで見られる所見です。
また、O脚やX脚が生理的範囲を超えてひどくなりがちです。
一方、骨端線閉鎖後の「骨軟化症」には、
初期には主だった症状はなく、
腰痛・背部痛・筋力低下などの不定愁訴となります。
重症になると、筋力低下のために歩行困難となる事もあり
円背や扁平脊椎のために身長低下を来します。
関節痛を訴える事もあり、RA(関節リウマチ)と誤診される事もあります。
進行すると釣り鐘型の胸郭、脊椎の後側弯・側弯、ハート型骨盤なども見られます。
レントゲン像としては、改構層Looser zone, Unbau-zoneが見られます。
「くる病」「骨軟化症」いずれも
多くのものでは左右対称性に所見が見られるのも特徴です。
http://mainichi-benkyou.blog.so-net.ne.jp/2010-10-4
今回は症状や所見などを勉強します。
一部復習になりますが、骨形成は以下の過程を経ます。
骨芽細胞が類骨osteoid(=骨基質)を形成→基質に石灰化が起こる
この石灰化の部分に障害があって、類骨過剰となるのが
くる病(骨端線閉鎖前)および骨軟化症(閉鎖後)です。
「くる病」では不穏などの精神症状や、下痢を来す事が多いです。
骨の異常からくる所見は様々です。
・頭→頭蓋の泉門閉鎖遅延、頭蓋ろう、
・肋骨→肋骨の骨軟骨結合部の拡大(くる病数珠と呼ばれます)
・胸郭や脊柱→横隔膜付着部(Harrison溝)の陥没、漏斗胸など
もっとも典型的なのは長管骨(四肢の骨)の所見です。
骨幹端部にある骨端線(いわゆる成長線)が分厚くなります。
これらは骨端線閉鎖前、しかも骨成長期に類骨過剰となると
骨端線のなかの石灰化層での石灰化が起こらず、軟骨中が不規則な配列で延長し
骨端線の幅が増大するせいで見られる所見です。
また、O脚やX脚が生理的範囲を超えてひどくなりがちです。
一方、骨端線閉鎖後の「骨軟化症」には、
初期には主だった症状はなく、
腰痛・背部痛・筋力低下などの不定愁訴となります。
重症になると、筋力低下のために歩行困難となる事もあり
円背や扁平脊椎のために身長低下を来します。
関節痛を訴える事もあり、RA(関節リウマチ)と誤診される事もあります。
進行すると釣り鐘型の胸郭、脊椎の後側弯・側弯、ハート型骨盤なども見られます。
レントゲン像としては、改構層Looser zone, Unbau-zoneが見られます。
「くる病」「骨軟化症」いずれも
多くのものでは左右対称性に所見が見られるのも特徴です。
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